真っ昼間ガール

ただの日記

誰もいない国

少し前だけど、ハロルド・ピンターの「誰もいない国」を新国立劇場の小さいほうで見てきた。生の柄本明は初めて。

まず、登場する人全員の得体が知れない。ふつうお話が進むと徐々にわかってくるはずなのに、進むにつれてキャラクターが崩れていき、よくわからなくなってくる。わたしたちは、誰と誰の会話を聞いているのだろう?

たしかに昔のことを思い出しながら、探りながらの会話ではあるのだけれど、事実が掴めない原因は記憶の曖昧さ、ではない。欺瞞、強がり、自己中、弱さ、見栄、人より優位に立ちたいと思うきもち。しかも、それらですら、単に演じられているだけかもしれない。

長ゼリフすごかったなあ。台詞研究しがいのあるお芝居だと思う。あんなに台詞が多いと、観客であるわたしたちすら、数分前の台詞を忘れてしまって、確信が持てなくなる。

誰もいない国 | 新国立劇場 演劇

 

ちょっと前には幻冬社プレゼンツの「無謀漫遊記 助さん格さんの俺たちに明日はない」@紀伊國屋ホールも行ってきた。こちらは打って変わってつかこうへいらしさ爆発のド派手なお芝居。六角精児の安定感に涙する。終演後は誘ってくれたNさんTさんとウニ料理屋さん。ウニ鍋なんてとんでもなく贅沢なものを食した後は、いつものスナックで夜更けまで。

 

後日、同じメンバーで上方落語家さんを囲んでお鮨会も。新宿末廣亭でその方が出る深夜落語なんてのも行きました。流派を越えて若手が集うやつ。いつも飲んでる呑者家の隣では、こんなことやってたのね。その日ももれなくいつものお店になだれ込み、終電逃したのでした。

命からがら地元に戻り、近くの飲み屋のお姉さんが卒業しちゃうというので顔を出す。朝まで飲んで、カラオケ行っていつものように叫んでいたら一緒にいた人に「俺のバンドで歌ってみない?すぐレコーディング入りたい」なんて言われる。歌姫になれたかもしれない未来。

 

ちなみにNさんとはピアノとバイオリンの二重奏を練習中。いったいいつになったら人前に出れるくらい仕上がるかな。